コーヒーの味を追求する上で、収率とTDSという2つの指標が非常に重要になってきます。これらは、コーヒーの抽出過程における重要な数値であり、コーヒーの濃度や抽出の程度を客観的に評価する上で欠かせないものです。
この記事では、コーヒー初心者の方にも分かりやすく、収率とTDSについて詳しく解説していきます。これらの概念を理解することで、より深くコーヒーの世界を楽しむことができるでしょう。
目次
収率とは、コーヒー豆からどれだけ成分を抽出できたかを表す割合のことです。簡単に言うと、コーヒー豆100gに対して、どれだけの量のコーヒー成分を抽出できたかを示す指標です。
収率は、以下の式で計算することができます。
収率(%) = (抽出されたコーヒー成分の量 / コーヒー豆の量) × 100
例えば、10gのコーヒー豆から200g(ml)のコーヒーの液体を抽出し、その中に2gのコーヒー成分が含まれていた場合、収率は20%となります。
収率は、コーヒーの味に大きく影響を与えます。
一般的に、収率は18~22%が理想的な範囲とされています。
TDSとは、Total Dissolved Solidsの略で、総溶解固形分という意味です。コーヒーに含まれる水以外の成分、つまりコーヒーの成分全体の濃度を表します。
TDSは、専用の測定器を用いて測定します。家庭用の簡易的なTDS計から、プロ向けの高精度なTDS計まで、様々な種類があります。
TDS測定器は、コーヒーの濃度を直接測定できる便利なツールです。これを使えば、抽出されたコーヒーにどれだけのコーヒー成分が含まれているのか、簡単に把握することができます。
TDSは、コーヒーの濃度を数値化し、客観的に評価する上で重要な指標です。
一般的に、TDSは1.15~1.35%が理想的な範囲とされています。
収率とTDSは、密接な関係があります。
しかし、収率とTDSは必ずしも比例するわけではありません。例えば、粗挽きの豆で長時間抽出すると、収率は高くなる一方で、TDSは低くなることがあります。
収率は、TDSの値と、コーヒー豆の量、抽出液の量から計算することができます。
収率の計算式
収率(%) = (TDS × 抽出液の量 ÷ 100) ÷ コーヒー豆の量 × 100
例:
となります。
収率とTDSは、以下の方法で調整することができます。
収率とTDSを測ることで、以下のメリットが得られます。
収率とTDSは、コーヒーの抽出を数値化し、客観的に評価するための重要な指標です。これらの概念を理解することで、より深くコーヒーの世界を楽しむことができるでしょう。